「ビジネスの感性」とは?

「経営は人なり」というように,企業にとって人材に関することは最重要課題です。どの企業でも,昨今の激しい経営環境の変化の中,採用や人材育成,組織改革,新規事業の立ち上げなどにおいて,従来型の人材に関わる仕組みが追いつけなくなっている現状が多々あります。「新しい経営環境に適合した新しい人事の仕組み」が今まさしく求められています。

今求められている人材とは
新しい人事の仕組みを構築しようとしている多くの企業は,従来の行動重視型のビジネススタイルから付加価値の高いソリューション(課題解決)型,コンサルティング型のスタイルへの変革を実現しようとしています。まさに,数としての「人材」ではなく,高度な質(ビジネスの感性)を有する「人財」が求められています。そして,このことは営業の現場に留まらず,これまでと全く違う次元で意思決定のスピード感が要求されるマネジメント職,企画職,技術職なども同様に,激しく変化する環境に対応し,どのような状況に直面しても挫けない強い信念と,グローバルに通用する高いビジネスの感性を持ち合わせている次世代のリーダーが求められています。

高いビジネスの感性を持つ次世代のリーダー=StarPerformerは,「企画力」を持ち合わせ,「実行力」に秀でた人財です。ビジネスの最前線にいながら新しい企画を創出し,自らが企業を牽引する「人財」です。このような人財が真のビジネスリーダー「StarPerformer」の候補となり,その役割を担える人財となります。

「企画力」については,分析力よりも,潜在ニーズを見越し変化を先取りするダイナミックな戦略を策定できる想像力(Imagination)が重要となり,「実行力」については,堅実性や処理能力よりも,変化を先読みし,常に新しい事に前向きに情熱をもってチャレンジできるリーダーシップやスポンサーシップが求められます。
これらを高い次元で持ち合わせた人財こそが最高のビジネスの感性を有する「StarPerformer」であり,不透明な経営環境においても変わりなく高業績を上げる「人財」です。

最高のビジネスの感性を有した人財とは
最高のビジネスの感性を有した次世代のビジネスリーダーは,単に社内での評価が高い「数字をつくれる」というだけでなく,積極的にリスクにチャレンジし,社外での競争を通じて自らの市場価値を高め,周りに対する圧倒的な影響力も発揮できる人財です。
そのようなStarPerformerが組織の中にいるかどうか…残念ながら上記のようなStarPerformerになり得る人財は,どこにでもいるというわけではありません。希少かつ貴重な存在です。しかし,少数ではあっても必ず貴社にも存在しています。ただし,多くの企業では,彼らを見分けることができずにいます。また,もしStarPerformerを発掘できたとしても,活躍の場を与えることや報いることができずにいます。その結果,真のリーダーとなるべき限られた人財たちも,その芽を摘まれ,会社に失望してしまっている事実もあります。

コンピテンシー診断の限界
コンピテンシーは優秀社員の行動様式からパフォーマンス発揮のカギとなる項目を抽出したものです。各項目について複数の質問群を設け,「実際にそのような行動をとったか?(コンピテンシーを発揮したか?)」という観点で診断します。すでに多くの実績もあり理論的・実証的な裏づけも豊富で極めて有望な診断と言えます。また,受診者の保有するコンピテンシーと必要な能力のマッチングができるという点で実践的でパフォーマンス指向性が比較的高く,採用・育成・昇格といった人事的意思決定にも繋がるものです。
しかしながら,実際の人事運用の場面では多くの課題を残しています。
まず,育成・昇格のガイドラインとしては有効なものの,コンピテンシーを評価に用いようとした場合,得てして業績と相関がないことが多く,その都度「業績はいいのにコンピテンシーでは全然ダメ」という事態に考課者は悩むことになります。
なぜ,このような事態が生じるのでしょうか?一つの理由として、それはコンピテンシー作成時の「優秀社員」の選択の仕方にあります。往々にして,「優秀社員」とは既存の企業文化から見て「いい社員」である場合が多く,これらの社員は,社内評価は高いものの,他流試合においても高業績を上げられるとは言えないのです。また,コンピテンシーは経営環境の変化を考慮しないため,過去の成功体験がそのまま診断項目となってしまう面があります。日々変革を遂げなければ勝ち残れない今日の経営環境を踏まえれば,実際の業績とコンピテンシー評価の結果に隔たりが出るのは必然と言えます。
また,もう一つの課題として,重要な意思決定に繋がらないという面があります。コンピテンシーは1職種あたり平均して30近い項目が独立して存在し,各因子は3~4の評価ディメンジョン(設問)で構成されます。詳細にわたるため,育成などには適しているのですが,30項目それぞれで「良い・悪い」がついても,「だからどうした」という結論にしかならず,具体的なアクションに繋がらない事態が多く見られます。さらに,経営環境の変化に対応するにはメンテナンスが必要ですが,1企業当たり膨大な項目数となるため,運用に耐え切れず結果的に陳腐化を招くのです。
さらに評価の際の課題としては,「無難にこなせるけれども飛びぬけた成果は出せない」というレベルのマッチングでマルがついてしまうことが挙げられます。コンピテンシーは「動機」をアセスメントの対象にしていないので,要領よくなんでもこなすようなオールラウンドプレーヤーが良い点数を取れるのです。

スキル診断の限界
スキル診断は,基本的なITスキルの評価やビジネスマナー評価など,評価対象が極めて限定的で明確な場合は,非常に有効な診断です。特に新人研修などの場面では、診断結果をもとに自分に不足している部分を集中的に補ったり,グループでディスカッションを行ったりと診断を有効に活用することができます。また,IT系の新技術スキルを組織としてどの程度有しているか把握するといった観点や,自らの習熟度をスキル診断で確認し動機付けるといった利用法も有効です。
しかしながら,スキル診断の結果が良いからといって,ビジネス上の成果が得られる,またはビジネスパーソンとして優秀であると結論できるような診断ではなく,実践的とは言えません。したがって,診断結果を人事上の意思決定材料とするような利用法は適しておらず,誤った意思決定を生み出してしまいます。

適性・適職診断の限界
主として採用される側が利用するものであり,その目的は「自分に向いている」仕事を見つけることにあります。適性・適職診断の基本となるアプローチは,まず受診者のパーソナリティを類型化し,そして類型に適合すると思われる職業を結びつけて示すというものです。
ここで考えなければならないのは「あなたは営業に向いています」というときの「向いている」という言葉の解釈です。パーソナリティ中心のアセスメントをする適性・適職診断では,受診者の動機と仕事が適合しているかどうかが重視されることになります。したがって受診者にとってストレスが少なくモチベーションが継続する仕事が,適合度が高い仕事としてラインナップされることになります。
しかし,その仕事に必要な能力が身についているかどうか,ハイパフォーマーとしてのポテンシャルがあるかどうかについては診断の対象外です。また動機と仕事の適合度について理論的,実証的な裏づけが十分ではないケースも少なくありません。診断によっては類型と職業の適合関係を理論的に明示していないものもあり,「なんとなく当たっているような気もするけど,結論は?」ということもしばしばです。
つまり企業のための診断というよりは,受診者が「自分探し」をするための診断であり,人事上の意思決定には直接的に結びつきません。

ESP診断(The Evaluation of StarPerformer) は,あくまで真のビジネスリーダー候補発掘の観点でStarPerformerになれる可能性のある最高のビジネスの感性を有したビジネスパーソンにフォーカスしています。

「ビジネス上のポテンシャル」と「ビジネスにおけるセンス」の観点からその人の可能性を探るシステムです。
「ポテンシャル」とは,その名の通り本人の持つ可能性に起因するものであり、まさに潜在能力。「センス」とは仕事を効果的に遂行していくために大切な感性,つまり最短距離思考能力のことです。
さらに「ポテンシャル」とは,長年にわたって形成されたその人の価値観や思いに起因するもので,行動特性のなかでも価値観や動機と深く結びついたものであり,職務を問わず,ビジネスパーソンにとって大切な要素です。このような潜在的価値観や動機,想いに左右される能力は,生い立ちや教育を受けた環境,職歴などの多様な体験に起因するため,短期間でこれらを開発することは容易ではないと言えます。
一方「センス」とは,その人の身についた考え方や行動ポリシーに起因する主に仕事の進め方に関する能力とも言えます。

ESP診断の特徴
ESP診断の特徴は,実際の業績との極めて高い相関にあります。
ビジネスの感性(ポテンシャル×センス)に特化した,市場価値基準の診断です。
ESP診断は,コンピテンシー診断や適職診断の限界を補った上で、かつ経営環境の変化にも対応する未来指向の診断システムと言えます。変革の時代に企業が真に必要とする実践的なビジネスの感性に特化した,市場価値基準での診断であり,企業の競争力強化に直結するソリューションとなり得るものです。
ビジネスのダイナミズム(動態性)を踏まえた不確実性の時代に最適であり,変化の時代を勝ち抜き,グローバルなビジネス環境に通用するような最高のビジネスの感性を有した真のリーダー候補を識別することで,「人財」への変革を実現し,最終的に組織の競争力に貢献するソリューションです

ビジネスプロデュースのご提供するソリューションであるESP診断は必ずやお役に立てるものと確信いたします。

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